読書「サラリーマン・サバイバル」、新入社員が意識すべき3つのこと
もう、タイムカードは忘れよう
大前研一、「サラリーマン・サバイバル」
経営コンサルタントの大前研一氏は20年も前に出版した本の冒頭でこんなことを述べていた。時間ではなく、成果で仕事を量る。
現在、裁量労働制を導入している企業が増えてきているが経営コンサルタントの大前氏は早くからそのことを述べていたのだ。この本からは現在のビジネスにおいても学び・活かせることが多々ありそうだ。
コンセプトは「知的ホワイトカラー」をめざせ。
この本はビジネスの世界において社会に付加価値を与え、生き残る人材になるためにはどのような考え方をしなければいけないか個人の視点、会社の視点から述べた本である。経営コンサルタントらしい情報収集や部下をマネジメントする際の具体的方法も掲載されているので興味のある人はぜひ読んでほしい。
ターゲットとしては20代から30代の若いビジネスマンを意識して書いている。(もっとも、当時20代だった人は現在40歳を超えてしまってはいるが)
スーツを着て会社で働いていても会社に言われたものを販売したり、作ったりしているだけでは「知的ブルーカラー」だと言う。それではファーストフードを販売しているのと何も変わらない。
目指すべき姿は知的付加価値を生み出す「知的ホワイトカラー」
この本には少量ではあるが新入社員向けのアドバイスも書かれていたので新入社員の私も参考にすべくその内容をまとめてみたい。これができれば知的ホワイトカラーに一歩近づくかも。
新入社員が意識すべき3つのこと
2階級上の人の立場で考える
入社して早4か月、会社や上司の文句を言う人は増える一方だ。入社初日の「この会社を変えていこう」という気概はどこに行ったのか。もちろん私とて例外ではない。
大前氏は今の自分が職場で輝けていないと感じるならどうすれば人を活かせるのか上司の立場で考えろと言うのだ。
1階級上だと自分と直接関わりのある上司になってしまい衝突が起こる。そのため、2階級上の人の立場で人を活かす方法を考えろと言っている。
そして大切なのはその方法を直接発言し、自分で有言実行することだ。
居酒屋で自分のプランを語っても意味がない。昼間の会議で堂々発言し、上司の目に止まらなければいけない。なるほど、なかなか実行できる人は少なそうだ。
入社初日から企画をつくる
良い会社を作るためには、積極的に将来の価値観やニーズに向かって会社を作り直していかなければならない。そのために必要なのは批判力だそうだ。批判力があれば会社の問題点が見えてくる、批判ができなければ長いものに巻かれてしまう。
しかし大前氏は大切なのはその批判力で発見した問題点を解決するアイディアが必要だと述べている。問題点は時代や環境によって変わっていくので訓練が必要だ。
別に問題点を述べて解決するアイディアを提案するのに資格がいるわけではない。入社初日から企画を作って批判力、アイディアを作る力をつけていくのが大事だ。
あらゆるものに興味を持つ
これからは人の言うことや情報を吸収するだけでなく、自分で発信しなければならない。そして自分で答えを見つけ出さなければならない。これは20年前に比べれば多少マシになっているのではないだろうか。テレビやネットの情報を鵜呑みにせず、多くの情報源から情報や意見を個人がSNSなどを通じて発信できる時代になった。
その分情報源の多様化や問題そのものが複雑化しているということもあるが、問題に対して何が問題なのか、どうして問題なのかと本質的な部分を掘り下げて自分で考えだしてこそその問題点の解決策も分かってくるというものだ。それは20年前から変わっていない。
この本を読んだ当時の若いビジネスマンたちは今活躍できているだろうか。20年後このブログの記事を読み返してみて、この本を読んでおいてよかったと思えるようなビジネスマンになりたいものですね。