大学院生の憂鬱

研究室の中から研究とは一切関係ない事柄を書きます

「なんでもいい」「どこでもいい」と答えること

最近,自分の意見がない人(この人物をAとする)に関わりあうことが多い.

例えばこんなやり取りがある.この光景自体はよく見る光景だろう.

 

私「飯いこーぜ,どっか行きたいところある?」

A「どこでもいいですよ」

私「じゃあ最近できたあの店いこーぜ」

A「いいですよ」

 

こんなこと普通だと思う.確かに実家に帰って母親に「ご飯何にする」と聞かれれば「なんでもいいよ」と答える人は大勢いるだろう.私もだいたいそのように答える.

 

でもその頻度が尋常じゃないのだ.Aと話していれば私の意見はほぼ通る.特に口答えはされない.

 

 

私はAからこれがしたい,あれがしたいという言葉を聞いたことがない.

ひょっとして私のことが嫌いで嫌いで仕方なく,でも断り切れずA独自の嫌悪感を私に出しているのかもしれない.もしかしたら他の友達には積極的に自分の意見を言っているのかもしれない.それならまだ安心できる.

Twitterのアカウントに私の悪口を言いまくり,うっぷんを晴らしているのかもしれない.それならまだ安心できる.

 

でも彼と話している感じからして他の友人に積極的に意見を言っているのを想像できない.

 

私に限らず私の周りの人はAのことをほとんど何も知らない.趣味や好きなテレビ番組を聞いても「特にない」と返ってくる.

 

頼んだ仕事は普通にやるし,まじめな人間だ.

例えるなら「箱入り息子の恋」の主人公のような人だろうか.

箱入り息子の恋

箱入り息子の恋

 

 

 だから基本的にAと付き合っていくことに不満は特にないのだが,ただ一つ言うとすれば「絶望的につまらない」ということだろうか.

 

Aと話していても何も得るものがない.

私が様々な意見や話題を他人から吸収することで自分の知見を広げることを結構楽しみにしているからだろう.

 

Aから話題を引き出せない自分も悪いとは思うし,最悪Aとはビジネスライクな付き合いをすればいいだけだ.

 

多様性を認めるべき現代社会においても自分から意見を発信しない限りその意見が他人に知られることはない.現状の改善も望めない.

サイレントマジョリティー」とはまさにAのことかと思ったが,Aは別に現在の環境にも何の不安,不満もないだろう.Aが人の悪口を言っているのを聞いたことがない.

 

そんなAを見て私がAの将来やこれからの人生に自分が意見することの方が大変おこがましい.そんなのはAの勝手だ.

何も不安や不満がないのならそのままのAでいいと思った.

私がAの魅力を引き出せるような人間に変わっていけばいいさ.